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新型コロナウイルスの致死率は季節性インフルエンザの致死率より低くなるはずです

米ニューヨーク州のクオモ知事が、27日の記者会見で、新型コロナウイルスの抗体検査を実施した結果、ニューヨーク市内では24.7%で抗体が確認されたと述べています。4人に1人の割合ですでに新型コロナウイルスに感染し、抗体ができて治癒していることを示しています(詳細はあらためて)。

 

下記は、4月15日に新型コロナについて心配されている知人に送った資料です。

 

4月14日18時現在 日本国内の感染者数及び死亡者数

 

感染者数

死亡者数

致死率%

(参)中国%

10歳未満

123

0

0.0

0.0

10代

185

0

0.0

0.2

20代

1,346

0

0.0

0.2

30代

1,266

1

0.1

0.2

40代

1,376

2

0.2

0.4

50代

1,413

5

0.4

1.3

60代

972

11

1.1

3.6

70代

711

40

5.6

8.0

80代以上

501

59

11.8

21.9

不明

120

1

 

 

8,013

119

1.5

 

 

SARS、MERS、新型コロナウイルスではない、一般的な風邪を引き起こすコロナウイルスが、高齢者福祉施設で蔓延した事例

入居者 142人(平均年齢83.7歳)

介護スタッフ 160人

発症者数

発症率%

死亡者数

致死率%

発症者数

発症率%

死亡者数

致死率%

95

66.9

8

8.4

53

33.1

0

0.0

Can J Infect Dis Med Microbiol. 2006 Nov-Dec; 17(6): 330–336

 

新型コロナウイルスの致死率(80代の致死率11.4%)は、風邪のコロナウイルスの致死率(80代の致死率8.4%)と大差ないのではないでしょうか。

無症状か軽い風邪症状で治癒する感染者の数を把握することなど不可能です。感染者の実数はPCR検査で陽性となった数よりはるかに多い(桁が違う?)のではないでしょうか。感染の実態が分かってくると新型コロナウイルスの致死率は桁違いに低くなるはずです。

 

その可能性は、3月26日付のNew England Journal of Medicine(医学2大ジャーナルの一つ)で次のように指摘されています。

「無症状か軽い風邪で治癒した感染者数はPCR検査で陽性となった人数の数倍多い可能性があり、そうだとすれば、致死率は1%未満になり、季節性のインフルエンザ(致死率0.1%)とあまり変わらなくなる。
Covid-19 — Navigating the Uncharted by Anthony S. Fauci, M.D. et al.

 

戦争が起きて喜ぶのは武器商人ですが、新型コロナウイルス騒動で喜ぶのは誰でしょうか。 

 

スタンフォード大学Michael Levitt教授(専門は構造生物学)が、 「新型コロナウイルス(Covid-19)のパンデミックは予想より早く終息するだろう」と発言

生体高分子の動的構造を解析するシミュレーションプログラムの開発を行ない、2013年にノーベル化学賞をMartin Karplus、Arieh Warsheとともに「複雑な化学系のためのマルチスケールモデルの開発」で共同受賞しています。

 

2月初旬の段階で武漢における3月半ばの感染者数と死者数を予想。

教授の予想 :感染80,000人、死亡3,250人前後

3/16の実数:感染80,298人、死亡3,245人、
3/30の実数:感染82,122人、死者3,304人

 

教授は

1平方kmに25万人の人口密度(香港の4倍)、セントラル空調(熱源機器を一カ所に集中設置した中央式空調)、共用ダイニングルーム、いろいろ最悪の条件が揃ったダイヤモンドプリンセス号ですら感染者は20%にとどまったことから、免疫が生来備わっている人は案外多いのかもしれないと言っています。

指数関数的増加モデルでは、毎日誰か新しい人に病気がうつるという前提があるが、現実にはそうそう人づきあいの広い人はいなくて、毎日だいたい会う人は一緒。今はみな道ですれ違うたびにハグすることもないし、風邪ひいて出歩く人に会う心配もない。ルールをしっかり守れば守るほど拡散は治まる。そのうちほぼ全員にうつるか、全員免疫がついて落ち着くとも言っています。感染してもおそらく50%は無症状(⇦この資料を送付した時点ではこう思っていましたが、今(4月29日)は90%は無症状と考えています)。

新型コロナウイルスが流行る以前から、このウイルスに対する免疫を持っている人は相当いたと考えていいのではないでしょうか。20世紀最悪の死者を出した新型インフルエンザのスペインかぜですら、1918年当時の世界の総人口20億人中、感染者は5億人、死者は5千万人(総人口の2.5%)です。有効な薬も人工呼吸器、ICUもない時代です。大多数の人がこの極悪なインフルエンザに対して自己の免疫力で打つ勝つことができています。

日本の「専門家」より十分信頼がおけると思います。日本の大先生たちがおっしゃっていることを拝聴していると寂しくなります。

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疫学・医療統計を信用できる?

信用できないなあと思うことが今までも多々ありました。

人と人との接触をどれだけ制限すれば、新規感染者がどのように減少するかを「専門家」が示したグラフが下図になります。

新型コロナ感染者推計

このグラフを見て、苦笑した方も多いのではないでしょうか。

「外出を欧米に近い形で厳しく制限し、人と人の接触を八割減らす対策を取れば、十日~二週間後に感染者が一日数千人のピークに達しても、その後に対策の効果が表れ、30日後くらいに急速な減少に転じる」ということらしいです。このグラフで急速な増加から減少に反転するような点を特異点といいますが、こういう点があること事態、まず?と思ってしまいます。

Aを「ウイルスが体内に入ってきても自己の免疫力によって感染が成立しない人(すでに感染して免疫を獲得した人も含む)」、

Bを「感染しても症状が出ない人」

とすると、全体に占めるA、Bの割合がまず判っていません。おそらくコロンビア大学病院の調査結果

慶応大学病院の調査結果より、「専門家」がおっしゃっているよりA、Bの割合ははるかに多いと思います。

さらに、感染して発症した場合でも、潜伏期間にかなりの幅(1~14日)があります。潜伏期間~発症~治癒のどのタイミングで他の人にどれだけの確率でうつすかもはっきりしていません。

以上、不確定要因があまりにも大きいので、本当の再生産数など求めることができないはずです。

「外出を欧米に近い形で厳しく制限し、人と人の接触を八割減らす対策」と言っていますので、欧米のデータを基準にしているようですが、日本人は欧米人のように挨拶で、握手、ハグ、キスなどしません。欧米人より、手洗い、うがい、家での土足禁止等、感染予防に有効な習慣が身に沁みついています。

特異点がある事態、さまざまな重要な因子を取り込めていないのだろうと思っています。

 

感染者数、患者数の日々の変化を見ると、一週間を一周期として変動しているように見えます。これは、残念ながら、PCR検査処理能力不足が原因でしょう。保健所がPCR検査を承認する割合が低いことに加え、PCR検査を受け付けたとしてもPCR検査までの時間、検査結果が出るまでの時間が1日から数日とまちまちなようです。土、日のPCR検査受付が非常に少ないため、月曜日に報告される検査結果数が最小となり、週末に向けて増加するということを繰り返しているのでしょう。

ですので、一日一日の感染者数に一喜一憂するのは意味がありません。

ざっくり、火曜日から次の週の月曜日での合計数が、その火曜日を含む週の感染状況を反映していると考えた方が実態に即していると思います。

感染者数即ち検査陽性者数には感染していないのに陽性(擬陽性)になったかわいそうな人も含まれますので、患者数で見る方が少しは実態に合っているように思います。

そこで、火曜日から次の週の月曜日での新規患者数を求め、一日当たりの新規患者数を求めてみました。

データは、

新型コロナウイルス 国内感染の状況 – 東洋経済オンラインhttps://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/

から借用しました。とても分かりやすいグラフを載せています。

期間

新規患者総数

平均新規患者数/日

1

3月17日~3月23日

185

26

2

3月24日~3月30日

643

92

3

3月24日~4月 6日

1563

223

4

4月 7日~4月13日

3318

474

5

4月14日~4月20日

2976

425

6

4月21日~4月27日

1962

280

グラフにしてみると

平均新規患者数の変動状況

新規感染者(PCR検査陽性者)の数は、新規患者数の2割増しくらいです。

「専門家」による新規感染者数推計とのように、特異点もなくスムーズな近似曲線が描けそうです(近似曲線についてはあらためて)。

 

緊急事態宣言が出されたのは、4月7日でグラフでは4週目の初めです。自粛の効果が出てくるのは、自粛を始めてから2週間後と言われていますので、グラフで4週目から6週目にかけて、減少傾向が見られるのは緊急事態宣言の効果ではなさそうです。志村けんさんがお亡くなりになったことで、多くの人が危機的状況にあることを実感されたからだと思います。志村さんがお亡くなりになったのが3月29日でこのグラフでは2週目になりますので、減少傾向が見られる2週間前のことで符合します。

志村けんさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

さて、「専門家」が現状については、思っていたほど自粛の成果が出ていないと最近おっしゃっていましたが、推計よりも一桁少ない新規感染者数で、推計よりもかなり早い段階で減少に転じているのですがね。

「専門家」が

人と人との接触を8割削減する対策を取った場合
流行の30日後、10万人当たり、感染者数は1,200人余りになるとおっしゃっていました。

これを東京都にあてはめると、都民1,400万人中16万8千人余りが感染

日本全体にあてはめると、国民1億2,000万人中144万人余りが感染

となるのですが。その推計大丈夫でしょうか。

コロンビア大学病院の調査結果慶応大学病院の調査結果から実態に合っていそうにありません。

元々、日本企業の多くが、政府や大学を当てにしていません。行政や「専門家」が想定していた以上の様々な取り組みを自主的に行い、その自粛の効果が出ているとデータを見ていて実感しています。

感染しない&感染させない今の対策を気を抜かず継続していけば、「専門家」が想定しているより早期に収束していくと確信しています。底辺医師の私見ですが。

日本は欧米に比べ感染者数、死亡者数が少ないのはなぜか

あくまでも私見です。

(BCG接種義務の有無は疑似相関と考えます。理由は別に投稿します。)

①多くの日本人が今年1月より前に新型コロナウイルスに対する免疫を持っていた
新型コロナウイルス、SARS、MERSでもないごく一般的な風邪症状を引き 起こすコロナウイルスに対して抗体を持っていると、完全ではなくてもちょっとは新型コロナウイルスに抵抗できるかもしれません。新型コロナウイルスが日本に持ち込まれる前に、日本で流行っていた風邪のコロナウイルスに対する抗体が、欧米で流行っていた風邪のコロナウイルスに対する抗体よりも新型コロナウイルスに有効であった可能性はゼロではないと思います。

   SARSは2003年に流行りましたが、今回同様、中国発祥です。

   MERSは2015年に韓国で集団感染を引き起こしています。

 中国に長年毒されている(訂正します)ご愛顧いただいている国ほど感染者数、死者数が少ないです。
 Johns Hopkins大学のCovid-19関連サイトhttps://coronavirus.jhu.edu/map.html

を眺めていると実感します。

 

②日本人はきれい好きである
帰宅後、食事前、トイレ後の手洗いとうがい(トイレ後のうがいは?)、家の中土足禁止等々の生活習慣は他国にはあまりない習慣のようです。このきれい好きが新型コロナウイルスの接触感染防止にとてもプラスに働いていると思います。

衛生委員会で委員の方と話をしているとき、その方には3人お子さんがいらっしゃるのですが、「上下の2人はよく風邪をひくけど、真ん中の子はほとんど風邪をひかない。子供達には家に帰ってきたら手洗いとうがいをするよう口うるさく言うけど聞いてくれるのは真ん中の子だけ。手洗い、うがいはやっぱり大切ですよね。」とのこと。

以前、菅官房長官が、日本では感染者の6割は男性、死亡者の7割強が男性と記者会見で言っていましたが、感染者、死亡者がここまで男性に偏っている国は他に見つけることができません。男が家事を分担する割合は、調査した国の中では最下位であったとの結果があります。

炊事、洗濯では必然的に手を洗うことになります。こういうことも男女の感染者数、死亡者数の違いに影響しているのかもしれません。あくまでも私見です。

 

③日本人には挨拶で握手、ハグ、キスをする習慣がない
握手、ハグ、キスは濃厚接触の極みです。

 

④今年の冬は記録的な暖冬であった
新型コロナウイルスについてはわかっていませんが、インフルエンザについては、高温・多湿ほど感染力が低下することが知られています。

Inflluenza Virus Survival Regression on Specific Humidity
Absolute humidity and the seasonal onset of influenza in the continental United States.PLoS Biol. 2010 Feb 23;8(2)

縦軸がインフルエンザウイルスの感染力維持率、横軸が重量絶対湿度です。

重量絶対湿度は乾いた空気1kg当たりの水蒸気量です。重量絶対湿度が高くなるにつれ、感染力は低下し、0.01kg/kg辺りで感染力を1/10程度まで低下させることができます。

絶対湿度には重量絶対湿度の他に空気1m3当たりの水蒸気量で評価する容積絶対湿度があります。重量絶対湿度0.01kg/kg=10g/kgを容積絶対湿度に換算すると

               約11 g/ m3

です。容積絶対湿度は、気温、相対湿度、気圧から求めることができます(詳細略)。

例えば、室温24℃、相対湿度50%強、1気圧で容積絶対湿度11 g/ m3をクリアーできます。気温が12℃未満ではいくら相対湿度をあげても容積絶対湿度を11 g/ m3以上にあげることはできません。

Johns Hopkins大学のCovid-19関連サイトhttps://coronavirus.jhu.edu/map.html

を眺めていると、南半球のオーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチンなどの南米は確かに感染者、死亡者とも少ないです。ブラジルは大統領が個性的すぎるので別ですが。

 

⑤インフルエンザに感染した人が例年に比べかなり少なかった

インフルエンザの流行状況(東京都 2019-2020年シーズン)
インフルエンザの流行状況(東京都 2019-2020年シーズン) http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/flu/flu/

赤線が今シーズンです。縦軸が定点当たりの感染者数、横軸が週になります。例えば、横軸の2は2020年1月の2週目に当たります。例年、1月の後半~2月の前半に感染者数のピークが認められますが、今年はピークらしいピークがありません。

おそらく、③でお話した通り、暖冬(特に1月)が影響していると思われます。2月以降は、新型コロナウイルスの流行で手洗い、うがいを徹底するようになったことも有効だったのでしょう。

 

インフルエンザに感染すると、治ってもしばらく免疫力は下がっています。インフルエンザに感染する人が少なかったことが、新型コロナウイルスに対してもプラスに働いたのではないでしょうか。

新型コロナウイルスに感染した50代の男が、ウイルスをばらまいてやるといって、フィリピンパブを訪れていたことがニュースになっていました。その男の相手をしてべたべた触られていた20代女性従業員は感染せず、その場から離れたソフアーで、男が最初寝転んでいたところに座って化粧をしていた30代女性従業員が感染してしまったとのことでした。その女性は2週間前にインフルエンザにかかっていたとのことで、インフルエンザにかかった後、十分免疫力が回復していなかったことが感染した一因と考えられます。

 

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