メンタルヘルスケア-セルフケア&ラインケア

ストレスについて相談する相手は圧倒的に、職場の上司・同僚、家族・友人です。
医者ではありません。「職業性ストレスモデル」ではわからない、本人にも自覚がないメンタルのほんのちょっとした変化に気づくことができるのは身近にいる人なのです。

抱えているストレスについて実際に相談したことがある人のうち、ストレスが「解消された」割合は31.1%、「解消されなかったが、気が楽になった」割合は59.1%です。合わせてなんと90%超!!!です。話を聞いてもらっただけでほっとした、気が楽になったという経験をお持ちの方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

気軽に相談できる環境作りが大切です。ストレス不調を未然に防ぐため、是非日頃から声かけを!

  • 「ちゃんと眠れている?」
  • 「最近ちゃんと食べている?」
  • 「職場環境で困っていることはない?」
  • 「仕事のやり方で困っていることはない?」
  • 「仕事以外で何か困っていることはない?」

下記は、産業医をしていて気づくことが多いメンタル不調のサインです。

メンタル不調のサイン-見た目

メンタル不調のサイン-見た目

メンタル不調のサイン-勤務上

メンタル不調のサイン-勤務上

職場での孤立感がいっそうストレスを増長させています。

ストレス要因、自殺原因に対する国の統計調査結果より

その前に、平成27年中における自殺の状況-警察庁から年齢階級別の自殺者数をグラフにしてみると下のようになります。

 最も自殺者が多いのは40歳代で、続いて50歳代、60歳代の順になっています。

平成27年中の年齢階級別自殺者数

平成27年中の年齢階級別自殺者数(平成27年中のおける自殺の状況-警察庁)

さらに、原因・動機別で見てみると、健康問題による自殺者数が年齢とともに急増し20歳以降の年代で圧倒的に一番になっています。続いて経済・生活問題、家庭問題、勤務問題の順になり、経済・生活問題による自殺者数は50歳代がピーク家庭問題と勤務問題による自殺者数は40歳代がピークになっています。40歳代、50歳代は、健康上の問題の他いくつもの問題を抱え、メンタル不調に陥っているのではないでしょうか。

平成27年中の原因・動機別自殺者数

平成27年中の原因・動機別自殺者数(平成27年中のおける自殺の状況-警察庁)

それでは、平成27年労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況のデータをグラフにしてみます。まずは、強いストレスを感じている年齢階級別割合です。40歳代がピークになっていますが、20、30、40、50歳代の間に大きな違いはありません。

強いストレスを感じている年齢階級別割合

強いストレスを感じている年齢階級別割合(平成27年労働安全衛生調査-厚生労働省)

続いて、抱えているストレスについて相談できると答えた人の割合と実際に相談した相手別の割合です。

ストレスについて相談できる人がいる割合と実際に相談した相手

ストレスについて相談できる人がいる割合と実際に相談した相手(平成27年労働安全衛生調査-厚生労働省)

10代の若者は、会社やプライベートで悩みを打ち明けることができていないのではと思われるかもしれませんが、「強いストレスを感じている年齢階級別割合」から、ほかの年代よりストレスを感じている人が少ないから、相談した人も少ないと考えたほうが良さそうです。従って、上のグラフは「ストレスを感じている年齢階級別割合」でそれぞれの年代の割合を補正する必要があります。その結果が、

ストレスについて実際に相談した相手の割合(相対値)

ストレスについて実際に相談した相手の割合(相対値)(平成27年労働安全衛生調査-厚生労働省)

となります。十代で実際に家族・友人に相談した人の割合を基準にして相対値で表しています。年齢を経るにつれて、悩みを抱えていても相談できる相手がいなくなっているのではないでしょうか。

メンタル不調で産業医面談をするのは、20歳代から40歳代前半の方が多く、45歳後半以降の方は少ないのですが、このデータを見ると、産業医面談を受けるように部下に指示した40歳代後半から50歳代の上司の方がもっと強いストレスを抱えているのではないかと危惧されます。

年齢により、ストレスを感じる対象が変化していきます。若いうちは、会社での人間関係(親と同世代の上司への接し方がわからない、上司の言っていることが納得できない等)や仕事がなかなか覚えられず失敗を繰り返していることが大きなストレス要因となっています。それが30、40と歳を重ねるにつれて、転属、転勤、昇進に伴い会社から要求される仕事の内容・質が変化し、それに適応していくことが大きなストレスになっていくと共に、家庭問題(子育て、家計、介護等をめぐっての揉め事)、自分や親族の健康問題が追い打ちをかけて、ストレス要因は複雑化していきます。プライベートで問題を抱えていると、仕事上のストレスを発散できる場がなくなるため、様々なストレスが絡み合い蓄積しメンタル不調に陥ってしまうのです。

年齢、適性、仕事内容、立場、家庭環境、健康状態等を考慮に入れた広い視野での対応が必要です。「職業性ストレスモデル」だけでは、木しか見ていないことになります。

雑記-体組成計を買ってみて

このサイトを始めてから、1か月が過ぎました。このサイトを始めたきっかけがストレスチェックにそんなにお金をかけるより、もっと費用対効果の高い安全衛生活動にお金を使っていただきたいという思いからでした。安全衛生活動の本筋は、従業員一人一人の心と体トータルでの健康と安全を維持し向上させるための包括的な取り組だと考えています。

自社で低予算でできるストレスチェックとして、Googleフォームを提案させて頂いていますが、家庭血圧を測るようにその日のストレスレベルをチェックすることで、自己管理できるシステムを目指し、勉強中です。

でかなり更新が滞りがちになっています。HTML?、CSS??、JavaScript???の状態から現在、Kindle Fireで「Google Appl Scriptパーフェクトガイド」を読み進めている段階です。

健康維持・増進の産業医指導を定期健康診断結果を見ながらしているのですが、自分自身の体が説得力がないまでに膨張していることにさすがに危機感を感じ、今年の2月よりスポーツジムに通うようになりました。とっても軽めの筋トレとさらにとっても軽めの水中ウォーキングを始めたのですが、夏場は自主的にお休みとしておりました。最近、水中ウォーキングだけ始めました。

このままではいけない、自分を戒めなければならないと思い、20年以上使っていた体重計が壊れたこともあり、最新の「タニタ 左右部位別体組成計 インナースキャンデュアル 部位別筋質点数表示 RD-800」を買って、時折自分の醜態データを晒しものにしようと思います(11月10日新発売にひかれ衝動買いした言い訳?!)。

体重体脂肪率筋肉量筋肉スコア内臓脂肪レベル体内年齢推定骨量MBA判定
81.45kg21.50%60.60kg314.045歳3.3kgセミアスリート

スリムからは程遠い赤身脂身ともたっぷりな体型です。詳しい説明は次回に。

(追記)ジムに行ったその日は結構熟睡しています。休息にはほどよい運動が必要ですね。